創作シリーズ「熾火」

敗れざる者の胸奥に灯る《いのち》の灯り――。

創作「見えない隣人~新・熾火」あとがき

 

2024年――。還暦を迎えたこの年の、この日5月3日。不意に思い立って起筆した小説「の・ようなもの」を、一年ほどを経て、完結させることができました。私は毎年、この5月3日をある感慨をもって迎えているのですが、その意義ある日に完結をみたことに、不思議なめぐり合わせを感じずにはおれません。今までにアクセスいただいた方々、お読みくださった全ての方々に、心から御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

掲載用のはてなブログを、以下のURLで開設したのが、2023年7月14日でした。

https://invention2023.hatenablog.jp

ブログやnoteについては、2001年以来ずっと書き続けてきたのですが、今回初めて「創作」に取り組んだのには理由があって、その一つとして、「当事者研究」や「セルフ・カウンセリング」的な要素を盛り込めないか、それには、創作の方がより適しているのではないかという判断がありました。それがどの程度達成できているのかについては、お読みくださった方々に委ねたいと考えています。

なお、最終話までの公開スケジュールは以下の通りです。

・「熾火」2023年8月5日から8月29日

・「熾火Ⅱ」2023年8月30日から9月16日

・「熾火Ⅲ」2023年9月17日から10月18日

・「見えない隣人~新・熾火」2024年3月25日から5月3日

タイトルに共通する「熾火」は、岩崎航さんの詩集『点滴ポール 生き抜くという旗印』(ナナロク社 2012年)に掲げられている以下の詩作から拝借しています。

誰もがある
いのちの奥底の
燠火は吹き消せない
消えたと思うのは
こころの 錯覚

この詩集を知ったのは、批評家の若松英輔さんを通してのことでした。この場をお借りして、お二方にも謝意を表するものです。ありがとうございました。

今後は、既に着想を得ている第二作・第三作の準備に取り掛かるとともに、何等かの形で販売できるように取り組んでまいります。近いうちにお知らせできるよう、精進いたしますので、今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

2024年5月3日